2017年03月 の記事一覧

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その1

「りんごの歩んだ道」これは、本のタイトルです

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リンゴの歩んだ道―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 単行本 – 2013/1

富士田 金輔 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%81%AE%E6%AD%A9%E3%82%93%E3%81%A0%E9%81%93%E2%80%95%E6%98%8E%E6%B2%BB%E3%81%8B%E3%82%89%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E3%81%B8%E3%80%81%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E2%80%9C%E3%81%B5%E3%81%98%E2%80%9D%E3%81%8C%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%81%BE%E3%81%A7-%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E7%94%B0-%E9%87%91%E8%BC%94/dp/4540122150


内容紹介

明治初期に輸入され様々な困難を克服して各地に定着したリンゴ。そのドラマを推理小説のように面白く解き明かしたリンゴ文化史

著者について

富士田 金輔(ふじた きんすけ):1932年徳島県阿波市に生まれる。1951年地元高校を卒業後北海道にわたり,北海道立農業講習所にて農業を学ぶ。1953年団体職員になる。その後会社員になり、1992年定年退職。歴史研究にはいり現在に至る。著書に『ケプロンの教えと現術生徒-北海道農業の近代化をめざして-』(北海道出版企画センター 2006年)がある。

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この本によると

日本に「西洋りんご」を持ち込んだのは、越前藩主「松平慶永(春獄)」氏のようです

越前藩は、幕府の親藩でありながら、藩主の春獄は開明派

春獄氏が、りんごの苗を輸入したのは、文久2(1862)年頃とありました、明治時代よりも前だったんですね


日本人が初めてりんごを食べたという記録は、慶応3(1867)年というのが公式記録にあり、アメリカから萃果(りんご)がたくさん送られたと言う事です

その時に、春獄は、横浜でりんごを食べた事から、越前に苗を持ち込んで栽培したのでしょう

この話を書いたのは「田中芳男」氏で、明治7(1874)年に、内務省勧業寮に勤務しています

ここの仕事は「日本の在来農業を、西洋に模して改良する」でした


在来種の「和りんご」「地りんご」を「林檎」と書いて、西洋りんごを「萃果(りんご)」と書いて、区別したのも勧業寮

明治8年に各地に苗木が配布された時にも、区別のために「萃果」が使われていたようです

(*「萃」の変換は「すい」で出てきます)

「萃」は、西洋から来た大きな林檎」という意味の「蘋果」の「蘋(ビン)」の略字です

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西洋りんごは、中東コーカサス地方が原産地と言われていて

3つのルートで日本に入って来ました

①中国→朝鮮→日本 これが「和林檎」です鎌倉中期頃

②ポルトガル→長崎(耶蘇教)→伊達政宗 これはほぼ原産地と同じ原種です

③ヨーロッパ→フランス・アメリカ→日本 これが「萃果」 明治初めで改良種です
  (フランスでは「pomme」アメリカでは「apple」)

この事で分かったのは

①種子から発芽したりんごは、元のりんごよりも質が落ちる事

②切られた枝から発芽したりんごは、元のりんごと同じ性質を持つ事

③ごくまれに、種子から発芽したりんごの中に、形が大きくなったり、甘くなったりする物がある事

長い年月をかけて、今のりんごは、出来上がったのです


今の日本のりんごは、ヨーロッパから来たと思います

ヨーロッパの起源のりんごは、アメリカの環境に適応できないまま、ほとんどがダメになり、

入植者の撒いた種から、優良品が選抜されて、改良されたようです

ですから、日本に現存する品種の多くが、アメリカ由来の品種です

開拓使が、明治5(1872)年と6年に、75種のりんごの苗を輸入しています

この品種の選抜をしたのが

「ルイス・べーマー」氏でした


その2へ続きます

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その2

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その3

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その4

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その5

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その6

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その7

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その8

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その9

「りんごの歩んだ道」―明治から現代へ、世界の“ふじ”が生まれるまで 読後その10(終)


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今月の、余市町の広報誌に

「雪冷(ゆきれい)」の話が載っていました


余市町のホームページ
http://www.town.yoichi.hokkaido.jp/

「余市町でおこったこんな話」のコーナーに掲載されると思います

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